速度制限でも問題ない!?WiMAX2+が高速のワケとは

WiMAX2+の高速通信について

img_dummy01

WiMAXとは?

「WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)」はLTE(Long Term Evolution)と同様に、モバイル機器などで高速通信を行うために利用する通信規格のことです。人口希薄地帯などの高速通信回線の敷設が困難な地域で通信を行う手段として期待されています。

通信規格は技術が新しくなるのに合わせて「1G(第一世代)」から「4G(第四世代)」まで登場していますが、WiMAXやLTEは3Gと4Gの中間的な存在でした。厳密には3.9世代と呼べる存在でしたが、国際電気通信連合が4Gを名乗って良いと認めたことで、4Gとして扱われたり3.5Gと呼ばれるなど、呼称が統一されませんでした。

しかしこれらの後継規格である「WiMAX2+」や「LTE-Advanced」が4Gの仕様を正式に満たしたことで現在の扱いは4Gで統一されています。

上がり続けるWiMAX2+の通信速度

2009年のサービス開始当初、WiMAXの通信速度は下り最大40Mbpsでした。その当時に主流だった3G回線の通信速度は下り最大10Mbps程度であり、非常に優れた通信手段として登場しました。その後、2013年に新登場した後継規格である「WiMAX2+」は、下り最大110Mbpsという速度を実現しています。その後はさらに「ヤ倍速」と銘打ち、下りの最大速度を従来の2倍である220Mbpsまで引き上げています。

最大速度は通信環境に恵まれた場合の数値なので回線の混雑や利用エリアの問題で数値が下がる場合もありますが、それでも多くの場合に数十Mbpsという、MVNOの格安SIMと較べて同等以上の通信速度で利用できます。

またWiMAX2+の高速化は今も続いており、WiMAX2+の2回線にauの4GLTE回線の3つを束ねた「3波キャリアアグリゲーション」に対応した新機種では、下り最大370Mbpsを実現しています。その対応エリアは東京渋谷駅周辺を皮切りに現在も拡大を続けています。それに加えて今後は新技術の「4×4 MIMO」を組み合わせることで下り最大440Mbpsという通信速度も実現される予定です。

WiMAX2+の利用可能エリア

WiMAX2+の屋外基地局は2015年に2万箇所を突破しており順次拡大を続けています。そしてWiMAX2+に対応していない地域でも「ハイスピードプラスエリアモード」を選択して別途料金を支払うことで、より広い利用可能エリアを持った「au 4GLTE回線」を使って高速通信を行えます。

WiMAXは制限中でも通常利用が可能

img_dummy01

WiMAXの容量制限について

WiMAX2+や他社LTEには、月間7GBまでという容量制限があります。一ヶ月間で使用した通信容量が7GBを超えた時点で通信速度が大幅に制限されて低速化します。この制限は2GBあたり2500円程度の追加容量を購入することで解除できますが、解除をしない場合は翌月まで速度制限が続きます。

しかしWiMAX2+では月額4380円の料金で「ギガ放題」というプランの契約をすることで、月間7GBの容量制限の無い無制限での高速通信が可能になります。またギガ放題には回線の混雑を防ぐために3日間3GBという速度制限が存在あり、3GBの利用上限を超えると翌日昼頃から翌々日の昼頃まで通信速度が低速化しますが、制限が適用中であっても他社LTEよりも快適な速度で利用できます。

制限中の速度について

WiMAX2+や他社LTEによる高速通信は、月間7GBや3日間3GBなどの通信容量を超えて使用すると通信速度が制限されます。その場合、他社LTEの多くは送受信速度が最大128kbpsまで低速化します。これは通常のブラウジングに支障がでる通信速度であり、高額な追加容量を購入しない限り通常のネット利用は困難であるといえます。

しかしWiMAX2+では速度制限中であっても1Mbps(1000kbps)以上の速度が出ます。これは標準画質でYouTubeの動画を試聴可能な速度であり、通常のブラウジングに支障はありません。また環境次第でさらに高速での利用が可能です。

こちらのコラムも人気です!